ホンダを代表する人気ミニバン、ステップワゴン。その中でも上級グレードに位置づけられる「スパーダ」は、豪華な装備とスタイリッシュなデザインで多くのファミリー層から注目を集めています。しかし、その一方で「ステップワゴン スパーダを選んで後悔した」という声も聞かれます。
一体なぜ、そのような不満が生まれるのでしょうか。この記事では、購入後に失敗や後悔をしないために、スパーダが持つメリットだけでなく、デメリットや弱点も徹底的に掘り下げます。具体的には、一部でささやかれる「スパーダはダサい?」というデザインに関する評価、不評の理由となりがちな「大きすぎる」ボディサイズの問題、気になる燃費性能、そして旧型との比較を通じて見えてくる変更点などを客観的に分析します。
さらに、ライバル車である日産セレナとステップワゴンのどっちが広いのかという室内空間の比較、中古車が安いのはなぜかという疑問への回答、そして現在の買い取り相場まで、購入を検討する上で欠かせない情報を網羅しました。1番売れているグレードや人気色は何か、という実践的なデータも交えながら、あなたがステップワゴンスパーダを選ぶべきかどうか、多角的な視点から判断できる材料を提供します。
- ステップワゴンスパーダで後悔しがちな具体的なポイント
- デザインやサイズ、燃費に関する客観的な評価
- ライバル車との違いや中古車・買取相場の実態
- 自分に合ったグレードやカラー選びのヒント
ステップワゴンスパーダで後悔する主な理由とは
ここでは、ステップワゴンスパーダの購入を検討する際に、後悔の原因となり得るポイントを具体的に解説します。
- デメリットや弱点は何がある?
- 不評?大きすぎるとの声も
- スパーダがダサいは本当?デザインを検証
- 燃費は悪い?実際の数値をチェック
- 旧型との比較でわかる変更点
デメリットや弱点は何がある?

ステップワゴンスパーダの購入を考えている方が後悔しないために、まず知っておきたいデメリットや弱点について解説します。
わくわくゲートの廃止
5代目ステップワゴンで非常に評価の高かった特徴的な機能「わくわくゲート」が、現行の6代目では廃止されました。わくわくゲートは、テールゲートを縦方向だけでなく横方向にも開閉できる画期的な機構で、狭い場所での荷物の出し入れや3列目シートへのアクセスを容易にしていました。 この機能の利便性を知るユーザーからは、廃止を惜しむ声が多く上がっています。代わりに採用されたパワーテールゲートも便利ではありますが、わくわくゲートが持つ唯一無二の使い勝手を求める方にとっては、大きなデメリットと感じられる可能性があります。
内装色の選択肢の少なさ
スパーダの内装色は、基本的にブラック基調の1色のみとなっています。黒で統一された内装は高級感や落ち着きを演出する一方で、人によっては「室内が暗く感じる」「選択肢が少ない」という不満につながることがあります。 特に、明るい内装を好む方にとっては、標準グレード「AIR」で選択できるグレー内装のような明るい選択肢がない点は弱点と言えるでしょう。
ロードノイズに関する指摘
走行性能の評価が高いステップワゴンですが、一部のユーザーからはロードノイズ、特に3列目シート周辺での騒音が気になるという声も挙がっています。静粛性はライバル車と比較しても高いレベルにありますが、路面状況やタイヤの種類によっては、後部座席で騒音を感じやすい場面があるようです。 家族を乗せる機会が多いミニバンだからこそ、後部座席の快適性も重要な要素になります。試乗の際には、前席だけでなく後部座席の乗り心地や静粛性も確認することが大切です。
以上の点から、スパーダは多くの魅力を備える一方で、特定の機能の廃止や選択肢の少なさ、静粛性の一部に弱点を抱えていることが分かります。
不評?大きすぎるとの声も

ステップワゴンスパーダが一部で不評とされる理由の一つに、そのボディサイズが「大きすぎる」という点が挙げられます。
現行の6代目ステップワゴンは、先代の5代目と比較して全長・全幅ともにサイズアップしました。これにより、全てのグレードが3ナンバーサイズとなっています。
モデル | 全長 | 全幅 | 全高 |
6代目 SPADA | 4,830mm | 1,750mm | 1,840mm (FF) |
5代目 SPADA | 4,760mm | 1,695mm | 1,840mm (FF) |
このボディサイズの拡大は、室内空間の広さや走行安定性の向上に貢献しているというメリットがあります。しかし、日本の道路事情、特に都市部や住宅街の狭い道では、運転のしづらさにつながる可能性があります。 例えば、コインパーキングでの駐車や、狭い路地でのすれ違いに気を使う場面が増えるかもしれません。運転に不慣れな方や、これまで5ナンバーサイズの車に乗っていた方にとっては、この大きさは購入後に後悔する一因となり得ます。
一方で、見晴らしの良い視界やスクエアなボディ形状により、「サイズは大きいが見切りが良くて運転しやすい」という肯定的な意見も存在します。 したがって、ボディサイズに関する評価は、ユーザーの運転経験や主に走行する道路環境によって大きく左右されると言えます。購入前には必ず試乗を行い、自宅周辺の道路やよく利用する駐車場などで、実際の取り回しを確認することが後悔を避けるための鍵となります。
スパーダがダサいは本当?デザインを検証

「スパーダはダサい」という意見は、主にデザインの好みが分かれることから生じています。車のデザインは主観的な要素が強いため、一概に評価することはできませんが、なぜそのような評判が立つのかを客観的に検証します。
デザインの方向性
現行の6代目ステップワゴンは、初代を彷彿とさせるシンプルでクリーンなボックススタイルに原点回帰しました。このデザインは、ライバル車であるトヨタのヴォクシーやノアが持つ、いわゆる「オラオラ系」の迫力あるフロントフェイスとは一線を画しています。 スパーダは、標準グレードの「AIR」と比較して、専用のフロントグリルやバンパーが与えられ、より精悍でスタイリッシュな印象に仕上げられています。しかし、それでも全体のトーンは上品で落ち着いており、押し出しの強さを求めるユーザーからは「物足りない」「地味だ」と感じられることがあるようです。これが「ダサい」という評価の一因と考えられます。
ポジティブな評価
逆に、このシンプルで洗練されたデザインを高く評価する声も非常に多いです。 「飽きのこないデザインで長く乗れる」「品があって良い」「オラオラ系が苦手な人には最適」といった意見がそれに当たります。特に、最近のホンダ車に共通する水平基調のデザインは、視界の良さや運転のしやすさにも貢献しており、機能美として評価されています。 大ヒットした初代のデザインエッセンスを取り入れていることから、昔からのファンにとっては好意的に受け止められています。
以上のことから、「スパーダがダサい」かどうかは、個人の好みに大きく依存します。迫力や威圧感を求めるなら物足りないかもしれませんが、シンプルで上質なデザインを好むのであれば、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
燃費は悪い?実際の数値をチェック

ミニバンを選ぶ上で、燃費性能は家計に直結する重要なポイントです。ステップワゴンスパーダの燃費は「悪い」という声もありますが、実際のところどうなのでしょうか。カタログ燃費と実燃費のデータを基に検証します。
まず、スパーダの公式カタログ燃費(WLTCモード)を見てみましょう。
パワートレイン | グレード | 駆動方式 | カタログ燃費 (WLTCモード) |
e:HEV (ハイブリッド) | SPADA | FF | 19.6 km/L |
SPADA PREMIUM LINE | FF | 19.5 km/L | |
ガソリン | SPADA | FF | 12.9 km/L |
SPADA | 4WD | 12.1 km/L | |
SPADA PREMIUM LINE | FF | 12.5 km/L | |
SPADA PREMIUM LINE | 4WD | 12.1 km/L |
ハイブリッドモデルであるe:HEVは、20km/Lに迫る優れた数値を実現しています。ガソリン車も12km/L台と、このクラスのミニバンとしては標準的な性能です。
実際の燃費(実燃費)
問題は、実際の走行でどの程度の燃費が出るかという点です。口コミサイトやオーナーレビューを参考にすると、実燃費は以下のようにおおむね報告されています。
- e:HEV (ハイブリッド)の実燃費: 約15~18km/L
- ガソリン車の実燃費: 約10~12km/L
もちろん、実燃費は運転スタイル(急発進・急ブレーキの多さ)、走行環境(市街地、郊外、高速道路)、エアコンの使用、乗車人数などによって大きく変動します。特に、渋滞の多い都心部での走行がメインの場合や、短距離の移動を繰り返すような使い方では燃費が悪化する傾向にあります。 「燃費が悪い」という口コミは、こうした条件下での使用や、カタログ燃費との乖離を不満に感じたユーザーからの声である可能性が高いです。
これらの情報から、スパーダの燃費性能が同クラスのミニバンの中で際立って悪いわけではないことがわかります。特にe:HEVモデルは、実燃費でも良好な数値を期待できます。ただし、カタログ燃費を鵜呑みにせず、自身の使い方を想定した上で判断することが後悔を防ぐポイントです。
旧型との比較でわかる変更点

現行の6代目ステップワゴンスパーダは、人気の高かった5代目から多くの点で進化しましたが、同時に変更・廃止された点もあります。旧型と比較することで、購入後に「こんなはずではなかった」と後悔するのを防ぎましょう。
デザインとボディサイズ
前述の通り、6代目は5代目(特に後期型)の押し出しの強いフロントフェイスから、シンプルでクリーンなデザインへと大きく方向転換しました。また、ボディサイズは一回り大きくなり、全幅1,750mmの3ナンバー専用車となりました。これにより、堂々とした佇まいと広い室内空間を得ましたが、取り回しの面では5代目より慎重さが求められます。
わくわくゲートの廃止とパワーテールゲートの採用
最も大きな変更点の一つが、5代目の象徴であった「わくわくゲート」の廃止です。サブドアとして横にも開けられたこの機能は、狭い場所での荷物の出し入れに非常に便利でした。6代目ではこれが廃止され、代わりに足の操作やボタン一つで開閉できる「パワーテールゲート(メモリー機能付)」がスパーダに標準装備されています。これはこれで便利な機能ですが、わくわくゲートの使い勝手に魅力を感じていた方には残念な変更点です。
パワートレインの進化
エンジンやハイブリッドシステムも改良されています。 ハイブリッドモデルの「e:HEV」は、基本的に5代目のシステムを継承しつつも、エンジンの効率を高め、モーター走行の領域を広げるなど、よりスムーズで静かな走りを実現しています。 ガソリン車に搭載される1.5L VTEC TURBOエンジンも、応答性が改善され、より爽快な加速感を味わえるように進化しました。
インテリアと居住性
6代目は、水平基調のインパネデザインを採用し、前方視界が非常に広くなりました。また、2列目シートは前後だけでなく左右にもスライドできるようになり、シートアレンジの自由度が向上しています。さらに、3列目シートの座り心地も改善されており、ライバル車と比較してもトップクラスの快適性を確保している点は大きなメリットです。
このように、6代目はデザインコンセプトや一部の独自機能を変更しつつも、走行性能や居住性といった車の基本性能を着実に向上させています。
ステップワゴンスパーダで後悔しないための情報
ここからは、スパーダの購入を前向きに検討するために、知っておくべきメリットや具体的な選び方について詳しく解説します。
- 購入するメリットはどこにある?
- 1番売れている人気グレードはどれ?
- 人気色は?リセールも考えたカラー選び
- ステップワゴンとセレナどっちが広いか比較
- 中古車が安いのはなぜ?買い取り相場も解説
購入するメリットはどこにある?
ステップワゴンスパーダには、デメリットを上回る多くのメリットが存在します。これらを理解することが、後悔しない車選びにつながります。
クラストップレベルの室内空間と居住性

スパーダの最大の魅力は、広大で快適な室内空間です。水平基調のデザインと大きな窓により、どの席に座っても開放感があります。特に3列目シートの出来は秀逸で、大人が長時間乗っても窮屈さを感じにくい設計になっています。シートの厚みや足元スペースが十分に確保されており、ライバル車と比較しても頭一つ抜けた快適性を誇ります。3列目シートは床下に完全に格納できるため、荷室をフラットで広大な空間として使える点も大きなメリットです。
優れた走行性能と乗り心地
ミニバンとは思えないほどの走行性能の高さも、スパーダの大きな利点です。重心の高さを感じさせない安定したハンドリングと、しなやかな足回りによるフラットな乗り心地を両立しています。特にハイブリッドモデル「e:HEV」は、モーター駆動による静かで力強い加速が持ち味で、ドライバーの意のままに操れる運転の楽しさを提供します。家族全員が快適に過ごせる乗り心地と、運転する人の満足感を両立している点は高く評価できます。
充実した先進の安全装備
全グレードに標準装備されている安全運転支援システム「Honda SENSING」も大きなメリットです。衝突軽減ブレーキや誤発進抑制機能はもちろん、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)や車線維持支援システム(LKAS)などが、高速道路での運転や渋滞時のドライバーの疲労を大幅に軽減します。さらにスパーダには、夜間の右左折時に進行方向を照らすLEDアクティブコーナリングライトも装備され、夜間の安全性を高めています。
上質でスタイリッシュな内外装
標準グレード「AIR」と差別化された、スパーダ専用のデザインも所有満足度を高める要素です。クロームメッキが施されたフロントグリルやエアロパーツが、スポーティかつ上質なエクステリアを演出します。インテリアも、手触りの良い素材(プライムスムース)が使われるなど、質感が高められています。
これらのメリットから、スパーダは単なる移動手段としてだけでなく、家族との時間を豊かにし、運転そのものを楽しむことができるミニバンであると言えます。
1番売れている人気グレードはどれ?

ステップワゴンを購入する際、どのグレードが多くの人に選ばれているのかは気になるポイントです。販売データや市場の動向を見ると、1番売れているグレードは明確な傾向があります。
ずばり、最も人気が高いのは「e:HEV SPADA(イーエイチイーブイ スパーダ)」です。
なぜ「e:HEV SPADA」が人気なのか?
このグレードが支持される理由は、主に以下の3つの要素がバランス良く満たされているためです。
- 経済的な燃費性能: e:HEVは2モーターハイブリッドシステムによる優れた燃費性能が最大の魅力です。ガソリン価格が高騰する中で、日々のランニングコストを抑えられる点は、ファミリー層にとって非常に大きなメリットとなります。
- 上質な内外装と充実装備: スパーダは、標準の「AIR」グレードに比べて内外装が豪華になります。専用エアロパーツによるスタイリッシュな外観や、質感の高い内装、そしてパワーテールゲートやLEDアクティブコーナリングライトといった便利な快適・安全装備が標準で備わっている点が評価されています。
- 静かで力強い走り: モーターを中心として走行するe:HEVは、非常に静かでスムーズな加速を実現します。アクセルを踏んだ瞬間から力強く反応するため、街中から高速道路までストレスのない快適なドライブが可能です。
これらの理由から、「どうせ買うなら装備が良くて燃費も良いものを」と考えるユーザーが多く、結果として「e:HEV SPADA」が最も選ばれるグレードとなっています。
さらに、その中でも最上級グレードである「e:HEV SPADA PREMIUM LINE」も、2列目シートヒーターやスエード調の内装など、より豪華な装備を求めるユーザーから高い人気を集めています。 ガソリン車にも根強い人気はありますが、販売の主力はe:HEVモデル、中でもスパーダであることは間違いありません。
人気色は?リセールも考えたカラー選び
車のボディカラーは、見た目の印象を左右するだけでなく、将来売却する際のリセールバリュー(再販価値)にも影響を与える重要な要素です。最新のステップワゴンスパーダのカラーラインナップを踏まえ、人気色とリセールを意識した選び方を解説します。
【2025年最新版】人気カラーランキング

ご提供いただいた最新のカラーラインナップと、一般的な市場動向を基にすると、現在のスパーダの人気カラーは以下のように考えられます。
- プラチナホワイト・パール: 時代や流行に左右されない定番のホワイト系は、清潔感と高級感を両立し、やはり不動の人気を誇ります。リセールバリューを最優先するなら、最も堅実な選択肢です。
- クリスタルブラック・パール: ホワイトと人気を二分するブラック。スパーダの精悍なデザインを一層引き締め、重厚感とスタイリッシュさを演出します。こちらもリセールバリューは非常に高い水準を維持します。
- メテオロイドグレー・メタリック: 近年のトレンドであるダークグレー系。落ち着いた雰囲気でありながら、メタリックの輝きが上質感を加えます。汚れが目立ちにくく、洗練された印象を与えるため、実用性とデザイン性を両立したいユーザーから高い支持を得ています。
- トワイライトミストブラック・パール: 光の加減で紫や紺のようにも見える、深みのある個性的なブラック。ただの黒では物足りない、他の人と差をつけたいと考えるユーザーに選ばれる傾向があります。
- プレミアムクリスタルガーネット・メタリック: 深みのある上質なレッド系。華やかさがあり、車のデザインを際立たせるカラーです。一般的な人気では白・黒・グレーに一歩譲りますが、この色に魅力を感じる特定の層からの需要が見込めます。
また、最上級グレードの「スパーダ プレミアムライン ブラックエディション」専用色として、スポーティでモダンな印象のソニックグレー・パールも選択可能です。これは特別なグレードを象徴するカラーとして、所有満足度を一層高めてくれるでしょう。
リセールを考えたカラー選びのポイント
将来的に車を高く売りたいと考えている場合、ボディカラー選びは非常に大切です。一般的に、中古車市場では白や黒、そして近年人気のグレーといった無彩色系のカラーが最も需要が高く、査定額も高くなる傾向にあります。 ステップワゴンスパーダにおいても、特別な理由がない限りは「プラチナホワイト・パール」「クリスタルブラック・パール」「メテオロイドグレー・メタリック」の中から選んでおけば、リセールで大きく損をすることはないと考えられます。
もちろん、最も重要なのはご自身が愛着を持って乗り続けられるカラーを選ぶことです。しかし、リセールという観点も少しだけ頭の片隅に置いておくと、より後悔のないカラー選びができるでしょう。
ステップワゴンとセレナどっちが広いか比較

ミニバン選びで最も重視される項目の一つが「室内の広さ」です。ステップワゴンの最大のライバルである日産セレナと比較して、どちらがより広い空間を提供しているのか、具体的な室内寸法データを基に検証します。
以下は、現行モデルのステップワゴンとセレナの室内寸法です。
車種 | 室内長 | 室内幅 | 室内高 |
ステップワゴン | 2,845 mm | 1,545 mm | 1,410 mm |
セレナ | 3,145 mm | 1,545 mm | 1,400 mm |
数値からわかること
- 室内長: カタログの数値上は、セレナの方がステップワゴンよりも300mmも長くなっています。これは、各メーカーの測定基準の違いによる影響が大きく、必ずしも体感的な広さと一致するわけではなさそうです。
- 室内幅: 室内幅は両車まったく同じ1,545mmです。横方向の広さについては、ほぼ同等と考えてよいでしょう。
- 室内高: 室内高はステップワゴンの方が10mmほど高くなっています。頭上空間のゆとりは、ステップワゴンがわずかに分がありそうです。
体感的な広さと使い勝手
カタログスペックだけではわからない、実際の広さや使い勝手も重要です。 ステップワゴンは、3列目シートを床下に完全に格納できるため、格納時の荷室は壁面がスッキリとした広大な空間が生まれます。シートアレンジのしやすさや、空間の効率的な使いやすさではステップワゴンが優れているという評価が多いです。 また、水平基調のデザインと大きなガラスエリアにより、視覚的な開放感も非常に高いのが特徴です。
一方のセレナも、e-POWER搭載グレードでは2列目シートの横スライドができないなどの制約はあるものの、巧みなパッケージングで広い空間を実現しています。
以上のことから、単純な室内長の数値ではセレナが上回りますが、室内高のゆとりやシートアレンジによる空間の使い勝手まで考慮すると、ステップワゴンも決して見劣りしません。むしろ、実際の利用シーンにおいてはステップワゴンの方が広く感じられる場面もあるかもしれません。どちらが自分たちの使い方に合っているか、実車で比較確認することが不可欠です。
中古車が安いのはなぜ?買い取り相場も解説

「ステップワゴンはライバルに比べて中古車が安い」と言われることがあります。その理由と、現在の買い取り相場について解説します。
中古車が比較的安価な理由
ステップワゴンの中古車価格が、同年代のトヨタ・ヴォクシー/ノアや日産セレナと比較して割安になる傾向があるのは、主に以下の理由が考えられます。
- 新車販売台数の差: 過去のモデルにおいて、ステップワゴンはヴォクシー/ノアやセレナに販売台数で及ばない時期がありました。中古車市場は需要と供給のバランスで価格が決まるため、新車時の人気が高い車種ほど中古車市場での需要も高く、価格が下がりにくくなります。相対的に、ステップワゴンは値ごろ感のある価格で取引される傾向が見られます。
- デザインの独自性: 特に5代目モデルは、わくわくゲートをはじめとする独自性の強いデザインを採用しました。これが一部のユーザーには高く評価された一方で、万人受けするデザインではなかったため、中古車市場での人気が二分され、価格に影響を与えた側面があります。
- モデルチェンジ: 2022年に現行の6代目が登場したことで、5代目以前のモデルは「型落ち」となり、中古車価格が下落しました。これはどの車種にも言えることですが、前述の理由と相まって、ステップワゴンのお得感を強めています。
これらの理由から、特に5代目のステップワゴンは、年式や走行距離の割に安全装備が充実しているなど、コストパフォーマンスに優れた中古車が見つかりやすい状況にあります。
現在の買い取り相場
車の買い取り相場は、年式、走行距離、グレード、車両の状態で大きく変動します。あくまで目安ですが、2025年現在の相場観は以下の通りです。
- 6代目(2022年〜): 新しいモデルのため高値を維持。特に人気の「e:HEVスパーダ」は、新車価格に近い価格で取引されることもあります。
- 買取相場例(1〜2年落ち): 約280万円〜380万円
- 5代目(2015年〜2022年): 年式や走行距離に応じて価格差が大きくなります。後期モデル(2017年〜)のハイブリッド車は依然として人気があります。
- 買取相場例(5〜7年落ち): 約150万円〜250万円
- 4代目以前(〜2015年): 10年落ちに近づくと価格は大きく下がりますが、車両状態が良ければ一定の価格が期待できます。
- 買取相場例(10年落ち前後): 約30万円〜100万円
買い取り価格は業者によっても差が出るため、売却を検討する際は複数の業者に査定を依頼することが、高く売るための重要なポイントです。
まとめ:ステップワゴンスパーダで後悔しないために
この記事では、ステップワゴンスパーダの購入で後悔しないために、様々な角度から情報を掘り下げてきました。最後に、重要なポイントを改めてまとめます。
- スパーダは豪華な装備と上質な内外装が魅力
- 価格は標準のAIRグレードより約30万円以上高い設定
- 最大のデメリットとして5代目にあった「わくわくゲート」の廃止が挙げられる
- 現行モデルはボディサイズが拡大し全て3ナンバー車となった
- 都市部の狭い道では大きすぎると感じる可能性に注意
- デザインは上品でシンプル、迫力を求める人には物足りないことも
- 燃費はe:HEVモデルなら実燃費でも15km/L以上を期待できる
- ガソリン車はライバルと比べて標準的な燃費性能
- クラストップレベルの室内空間、特に3列目シートの快適性が高い
- 走行性能と乗り心地のバランスに優れ運転が楽しいミニバン
- 安全運転支援システム「Honda SENSING」が全車に標準装備
- 最も売れている人気グレードは「e:HEV SPADA」
- 人気色は白(プラチナホワイト)と黒(クリスタルブラック)
- リセールバリューを考えるなら白か黒を選ぶのが無難
- ライバルのセレナと比較すると室内高や荷室の使い勝手で優位性がある
- 中古車はライバルより割安な傾向にありコストパフォーマンスが高い
- 購入前には必ず試乗し、サイズ感や乗り心地を自分の感覚で確かめることが最も重要